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坂田桃歌
2001年大分県生まれ、東京都在住。
故郷での生活を思い出しながら、その記憶をもとに「地図のようなもの」を描く。同じ時代・同じ場所を何度も描き、少しずつ更新していく過程は、道を歩きながら小さな落とし物を探す感覚に似ている。
近年では芸術祭に参加し、地域の人々から記録にも残っていない言い伝えや暮らしの話を聞かせてもらうことで、他者の視点を取り入れながら、個人と場所の記憶を重ねていく制作をしている。

坂田桃歌《思い出ばなしをすごした》2024 下呂市(清流の国 文化探訪『南飛騨 Art Discovery』)
八王子市石川町にのこる「七名字・七氏子」の伝承。中世後期に、石川村の原型を作り上げた七名七氏子の系譜の家々がそれぞれ七つの氏神様を祀ったとされ、今現在もそのお社が受け継がれている。謎の多いこの伝承をきっかけとして、作者は石川町の風景と暮らす人々の生活と歴史を巨大なキャンバスへと描き、町を歩くように出会った人それぞれの生活に潜んだ小さな物語を紡いでいく。