Machiiro Project
|マチイロ・プロジェクト
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八王子のテキスタイルを紐解くアートジャーニー
八王子は「桑都(そうと)」と呼ばれ、養蚕と絹織物業で繁栄しました。明治期に中野上町に誕生した「萩原製糸場」は一時期、日本一の生産量を誇り、後に生糸輸出国世界一となった日本を支えた多くの製糸工場の中でも先駆けとなる器械製糸工場でした。昭和初期には市内工場の約97%が織物業に従事する「織物のまち」として繁栄を極めました。現在も、織物・染色・編物・刺繍・プリーツ加工など多彩な技術が受け継がれ、著名デザイナーの衣装や先端素材の開発にも携わる産地として注目を集めています。本展では、八王子産地の歴史と今を彩る美しいテキスタイル、そしてその背景にある伝統技術をご紹介します。中野上町から始まる、テキスタイルから始まるアートジャーニーをご体感ください。
【トークイベント 織物とアートの交差点】
八王子が誇る伝統産業である「織物」が、現代アートやデザインと結びつくことで、どのような意味や価値を新たに生み出すのでしょうか。本イベントでは、文化人類学者・デザイン人類学者の中村寛さんと、アーティスト・デザイナー・プロデューサーとして活動する高須賀活良さんをお迎えし、この街ならではの文化やテキスタイルの魅力、そして現代アートとテキスタイルの可能性について、深く探ります。-
奥田染工場
シルクスクリーンプリント(手捺染)を中心とした工場です。 シルクスクリーンプリントとは布に柄をプリントするためのひとつの技法です。
ファッションブランドやテキスタイルデザイナー、インテリア、衣装製作など、日々新しい布を生み出しています。
「布類計画室」は、工場の一部をリノベーションして誕生した空間です。
展示やイベントスペースとして人々が集う”ギャラリー”、そして八王子の布づくりを支えてきた機械や歴史資料の保存活用を目指す”ラボ”の2つを兼ね備えています。
消費されていくだけではない、いつまでも、当たり前の物作りの場でありたいと考えています。
リンク:https://www.instagram.com/okudaprint -
トリッキー
八王子を拠点とするデザイン会社。八王子市のブランドメッセージ「あなたのみちを、あるけるまち。八王子」のロゴデザイン、シティプロモーションサイト、ブランドブック等のデザインを担当。(第1回シティプロモーションアワード金賞)八王子市のふるさと納税プロモーションを手掛け、寄付額を15倍に。Honey’s Gardenなどのイベント企画の他、文化庁・日本遺産プロデューサーとしても活動。2016年から織物産地プロモーション「ハタオリマチのハタ印」を展開。書籍『ハタオリ学』を手掛ける。
トリッキー https://tricky.co.jp
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中村寛
文化人類学者/デザイン人類学者。多摩美術大学リベラルアーツセンター/大学院教授。アトリエ・アンソロポロジー合同会社代表。KESIKI Inc.にてInsight Designを担当。「周縁」における暴力、社会的痛苦、反暴力の文化表現、脱暴力のソーシャル・デザインなどの研究テーマに取り組む一方、人類学に基づくデザインファーム《アトリエ・アンソロポロジー》を立ちあげ、様々な企業、デザイナー、経営者と社会実装を行う。2020年からグッドデザイン賞外部クリティーク。2023年からグッドデザイン賞フォーカスイシュー・リサーチャー。2023年から美術と循環型社会の組み合わせによって価値の刷新を目指す多摩美術大学《サーキュラー・オフィス》のプロジェクト・リーダーを務める。2024年度からTama Design University、デザイン人類学部門(Division of Design Anthropology)をリード。著書に『アメリカの〈周縁〉をあるく――旅する人類学』(平凡社、2021)、『残響のハーレム――ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015)。編著に『芸術の授業――Behind Creativity』(弘文堂、2016年)。訳書に『アップタウン・キッズ――ニューヨーク・ハーレムの公営団地とストリート文化』(テリー・ウィリアムズ&ウィリアム・コーンブルム著、大月書店、2010)。
https://atelier-anthropology.com/about -
高須賀活良
大学でテキスタイルを学び、2011年に修士課程を修了。古代布への関心から、日本各地の伝統技法や風土に根ざした制作・調査を行う。
植物や土地に宿る記憶や祈り、時間の層に耳を澄まし、繊維というメディウムで可視化。楮、葛、苧麻、大麻など古来の植物を使い、採集から糸づくり、染色、織り、造形まで手がける。素材と向き合うことは土地との対話であり、自然から受け取った命をかたちにして還すという循環的思想がある。
アート活動のほか、「ハタオリマチのハタ印」「レピヤンリボン」など地域プロジェクトや、2021年からはFUJI TEXTILE WEEK企画展ディレクターとしても活動。編著『ハタオリ学』は2024年度グッドデザイン賞受賞。
- 日程
展示:期間中の金土日
トークイベント:11月8日(土)
- 時間
展示:10:00~17:00
トークイベント:17:00~18:00
- 会場(住所)
会場:奥田染工場 布類計画室
住所:東京都八王子市中野上町1-12-14
- 料金
無料
※会場でグッズ販売を行います。
- 参加方法
展示:予約不要
トークイベント:要事前予約
下記フォームよりお申し込みください。
20席(立ち見可,当日空きがあれば飛び入り可)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSforSUUFVlusbS_3gQHUN8hb5lFpnTo-TGuTFFNd9R5tkKjQg/viewform
- 制作
企画:株式会社奥田染工場、トリッキー
- 問い合わせ
(公財)八王子市学園都市文化ふれあい財団
042-621-3005(9:00~17:00)
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トークイベントのみ要事前予約